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LETTER TO clinic

患者様 ご家族様より

これまでに当クリニックが、訪問診療でお伺いさせていただきました患者様やそのご家族の方々からのお手紙をご紹介いたします。死と向き合い生きることが、どんなに尊く厳粛なものであるかが伝わってきます。そして私たちは、患者様の生き方、そして逝き方を通して沢山の学びをいただきました。
今回ご紹介するお手紙はその中の一部です。ご家族様にご了承を得てイニシャルで掲載させていただいております。このお手紙を掲載することで、いずれわが身にもと思っていらっしゃる方々やご家族、これから在宅医療の道に進む医療従事者の方にとって、少しでも何かを感じていただければと思います。
既にご逝去されました方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

石賀先生
昨日11月4日はFの命日、早いことで2年の歳月が経ちました。 あの日から悲しみや、虚しさや悔しさ、様々な感情を感じながらも、 今こうして子供たちと笑顔に溢れた毎日があります。

癌がわかってから約五年。 今思うのは癌がわかった日から、死と生の狭間に揺れながら、 自分が妻に今できることを考えることができました。
その時間は、自分にとってグリーフの期間で、 妻自身が僕にグリーフケアをしてくれていたように思います。 そのプロセスを妻がともに感じ、一緒に過ごしながら、 五年間を通じて妻の死を受け入れる準備ができたのかも知れません。
今こうして、前向いて生きていけるのは、 最期まで妻のそばにいれたこと、妻からも支えられていた時間があったからです。

在宅で医療を受けること、支える家族にとってはとても難しい時間かもしれませんが、 そのおかげで私も子供たちも、妻の生きる姿を最期まで肌で感じることが出来ました。
これからも石賀先生をはじめ、在宅医療に携わる先生、また病院に勤める先生方も、 在宅で看取るという選択肢を選べる世の中にかえて頂きたいと願います。
その支援がなければ、家庭という一番身近な人生の学びの場で、 命の有難みに触れることができないままになってしまいます。
今回お願いした「いのちの授業」が、参加いただく多くの方に届き、 その学びのきっかけになる事を強く願っています。 宜しくお願いします。

平成29年11月4日

T様ご家族様より

拝啓 暑さ厳しい日々が続いております今日この頃、主人は7月10日 17時36分に旅立っていきました。
昨年のお盆すぎに体調をくずし、秋に末期の膵臓ガンとわかりましたが、本人は現状を淡々と受け入れておりました。
昨年末に一度は容態が悪化し、旅立つ覚悟もしておりましたが、在宅治療のお世話になることになり、この半年あまり、とても幸せな日々を送ることができました。

また思いがけず、石賀先生のテレビ取材にご一緒に出演させていただいたりと、貴重な体験や、食べることが少しずつですが出来るようになり(おこのみ焼き、お餅、煮魚 等々)主人も大変喜ぶことが出来、不思議だなー、といつも言っていました。
最後に残された時間は、いつも私の体を気遣ってくれ、主人の優しさを深く感じる温かい時間でした。
また、親戚や友人の皆様、たくさんの方が会いに来て支えて下さり、病院や石賀先生、スタッフの皆様に本当にお世話になり、皆様のご親切が私達夫婦をどれだけ助けて下さったことか、ありがたく、かたじけなく、もったいなくと感謝の気持ちでいっぱいです。

主人は私が気弱になると自分がゆっくり出来ないと言っていました。今後は心配をかけないような人生を過ごしていきたいと想っております。
いしがクリニックの皆様、本当にありがとうございました。
時節柄、ご自愛くださいませ。
まずはお礼まで。
                 かしこ

J様ご家族様より

本当に本当に、主人の天国への旅立ちを悔いのない素晴らしいものとして下さって有難うございました。
多少の不安はありましたが、新しい教会堂も殆ど見る事が出来ず、念願の新装なった化石の展示館もバリアフリーに改築した我が家も見ないで終わるのではどうしても残念だと、無理を承知で退院のお願いをしました。
でも、何の心配もない行き届いた介護をしていただき、何時でも先生方も看護師さんも飛んで来て下さり有難いことでした。
教会の礼拝にも出席出来、皆さんと心ゆくまでお別れ出来、展示館も見、家にも五日間暮らすことが出来ました。
心から感謝申し上げます。

冨山先生、少ししかお会い出来ませんで残念でしたが、本当に色々手配大変だったと思います。有難うございました。
伊藤先生、感謝の言葉もみつかりません。ずっと付き添って下さり、夜中にかけ付けて下さり、どんなに嬉しかったことでしょう。

いしが在宅ケアクリニックの仂きを初めて知りましたが、もっともっと皆さんに宣伝したいと思います。 どうぞこの仂きが祝され、多くの人が喜ぶことが出来ますよう、又先生方の健康が守られますよう、心からお祈り申し上げます。

         九月十四日  かしこ

H様ご家族様より