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LETTER TO clinic

患者様 ご家族様より

これまでに当クリニックが、訪問診療でお伺いさせていただきました患者様やそのご家族の方々からのお手紙をご紹介いたします。死と向き合い生きることが、どんなに尊く厳粛なものであるかが伝わってきます。そして私たちは、患者様の生き方、そして逝き方を通して沢山の学びをいただきました。
今回ご紹介するお手紙はその中の一部です。ご家族様にご了承を得てイニシャルで掲載させていただいております。このお手紙を掲載することで、いずれわが身にもと思っていらっしゃる方々やご家族、これから在宅医療の道に進む医療従事者の方にとって、少しでも何かを感じていただければと思います。
既にご逝去されました方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

石賀先生
毎日寒い日が続いておりますが、お元気でお過ごしでしょうか。 母が亡くなってから、もうすぐ4ヶ月になる所です。 残った家族は、皆助け合いながら、元気にしております。 時折、あたり前のようにそこに居た母がいない空虚感を覚えますが、月日が流れることしか解決策はないのでしょう。
先生にお目にかかったのは、たった3回、その3回目が残念ながら死亡診断でした。 もっと長く、先生にお世話になりたかったというのが本当の所です。 状態が悪くなって来ているのは、十分承知していましたが、まさかあれほどあっけなく逝ってしまうとは、予想していませんでした。 たとえ意識はなくなってしまっても、きっと心臓の強い母だから、しばらく生きてくれているだろうと思っていました。
母が亡くなる1週間前、先生の勧めで大好きだったビールを、2口飲み「おいしーい!」と言って喜んだ母の姿が今でも忘れられません。 麻薬パッチなど痛み止めのおかげか、最後は強がっている様子が全くなかったのがなによりです。 動くのが大変だと、病院の受診をせず、私が代わりに行って、お薬をもらって来たりしていましたが、今はちゃんと母の状態を診ていただくべきだったんじゃないかと考えたりもしました。 石賀先生のように、訪問治療をもっと早くお願いしていれば、良かったと思いました。 余命を推し量るのは、とても難しいことだと思いますが、うちの場合は特にその辺をもっと具体的に聞いておくべきだったと思っております。 ただ、母にとっては住み慣れた家で最期を迎えられたことが、何よりだったんじゃないかと思っております。 家で看取る大変さ…短い期間でしたが、実感をし、石賀先生のようなお医者様の存在を知ったことが何よりでした。
私には、まだ主人の方の両親が健在でいつの日にか、そういう状態になった時には是非、家で看取ることを考えようと思っております。
何だか思いをうまく文章にすることができません。申し訳ありません。 最後にどうしてもお伝えしたいこと、先生・看護師の皆様、本当にありがとうございました。皆様にお世話して頂けて、本当に嬉しかったです。 これからも、先生方を待っている人たちの為にどうかお体を大切になさって、頑張って下さい。

T様ご家族様より

ごぶさた致しております。
私は平成25年12月20日死亡しましたH.Sの家族です。三回忌も無事終わらせて頂きました。本当はもっと早く、お礼のお手紙と思っていたのですが、なかなかその気持ちになれなくってゴメンナサイ。今でも何かの時には涙が出ますが、伊藤先生には頭の下がる思いです。
何と言っても、娘と二人で死後の処置をさせて頂き、二人共患者さんの処置には携わっていましたが、まさか家族にさせて頂けるなんて、本当に感謝で。又、孫達それぞれにも拭いてやってと言って下さり、現在小学六年生、四月より中学生になる、孫の中で一番小さい孫息子(小学六年生)は、先日市立中学試験で面接時、将来は何になるか聞かれたそうで、ジィちゃんが在宅の先生にお世話になったから僕も在宅医になりたいと言ったそうです。いつも家でジィちゃんが好きだったからと話して家族と一緒に居られたからと言っていたからまだ何になるかわかりませんが・・・そう話したそうです。ジィちゃんの体を拭かせてもらえてよかったといつも言っているから、本当にありがたかったです。
夕食時も息子夫婦と話すのですが、おいしいやろ、少し汁だけでもと(鍋物とかでは)家でいるからこそ、そんな事を話すことができ、病院ではありえない事で、娘ともっと前から先生にお願いした方がよかったなぁーと。主人も孫を連れて(四人)元気な時は遊びや食事にと、娘婿は学校に勤めているので、孫娘と遊びが違うので魚釣りやボール投げとか自転車の乗り方を教えたりしていたから孫息子は、余計に思い出が・・・。今は、息子が主人の代わりに連れ歩いています。
本当に先生にお世話になりました。又私もいつお世話になるかわかりませんが、よろしくお願いします。まだまだ、これから寒くなりますが、お体に気を付けてください。職員の皆様によろしくお伝えください。主人はいつも先生の事を喜んでいました。色々ありがとうございました。 

S様ご家族様より

伊藤先生へ
良い季節はすぐに終わり、梅雨の季節を迎えて居ますね。まずは伊藤先生、スタッフの皆様に心よりお礼の言葉を述べさせて頂きます。主人Kは元より、私に迄お気遣いして下さる先生方、本当に優しい方とはこういう方を言うのだな、先生の一言、一語にそれが表れてこちらにも伝わって参りました。こういう方を見習えと天が私に指し向けられたとも思いました。因みに、私はクリスチャンでなく敬虔な仏教徒?でもなく空海が好きな老婆でございます。介護という未知な領域の一端を見させて貰い、大変勉強になりました。ありがとうを千回、万回言っても足りない位に、感謝しております。蛇足ですが、私は5月27日に実母を、31日に夫を亡くしました。なぜか未だ涙は出ません。

H様ご家族様より